【ドラマ】「ノーコン・キッド」感想。ゲーセン舞台でゲーム好きは必見。ヨシヒコ同様テレ東深夜の低予算枠の面白ドラマ

2019年4月15日

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出典:http://www.tv-tokyo.co.jp/

2013年テレビ東京で行われていた深夜ドラマです。
ゲーセンを舞台に、約35年前から現代までを描いた作品です。

なお、自分はAmazonプライム動画で見ましたが、こちらにはこのノーコン・キッドをはじめ、同じくテレ東深夜ドラマの孤独のグルメ、勇者ヨシヒコ、アオイホノオもあり面白かったです。
 
 
さて、ノーコン・キッドはゲーム好きである自分にはとても面白い作品でした。
 
 

1話あらすじ(公式サイトより)

1983年、15歳の渡辺礼治(田中圭)は父・雅史(佐藤二朗)が営むゲームセンターで店番をしていた。同級生の木戸(浜野謙太)は店の常連で、壁に張られた各ゲームの1位は木戸のゲーム名「KID」で占められていた。一方ゲームにはあまり興味のない礼治だったが、美少女・高野(波瑠)がゲームをする姿に一目惚れしゲームに手を伸ばす。その後高野に「KID」のことを尋ねられた礼治は、つい自分が「KID」だと嘘をついてしまう。

と言った内容で、文章だけからするとちょっと微妙な感じもしますが、まずは見てみてください!

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ゼビウス時代の35年前のゲーセンを懐かしいと思う人や、若い人にはこんな感じだったのか! と感じると思います。テレ東お得意の低予算ドラマなこともあり、ところどころ思うところはありますが、それも味と思うのが良いかと思いますw
 
 

俳優

俳優はテレ東ドラマでおなじみの佐藤二朗さんが父親役だったり、今ではNHK朝ドラでも出演している波瑠さんもヒロイン役で出演しています。(自分は朝ドラは見てないのですが…)また、ところどころゲーム好きには有名なクリエイターのあの人たちも出てきたりもしますw

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▲佐藤二郎さん(勇者ヨシヒコの仏役ほか)
 
 

感想(ネタバレあり)

特に”あの時代”を知っているゲーム好きにはたまりません!

自分は格闘ゲームブームからゲーセンに行くようになったですが、それでもゲーセン独特の空間や雰囲気はいいですね。

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▲格闘ゲームの金字塔「ストリートファイター2」シリーズ

ストーリー全体も良かったと思います。

ゲーセンで知り合った3人がゲームを通じて仲間となり、年を取って、時代や立場、場所が変わっても、その想いや友情は変わらないということです。

こう書くとありきたりですが、このドラマではテーマが「ゲーム」だからこそ、ゲーム好きにはたまらなく感じると思います。

中盤以降、主人公は就活も上手くいかず、ゲーセンを継ぐにしても借金を背負い、挙句ゲーセンも畳み、妻とも離婚寸前の状態になってしまいます。一方、木戸はゲーム会社社長になり、高野はファッションモデルや雑誌編集者となってバリバリ仕事をし、外国にまで行くことになるという差もつく始末。

子供や学生の頃は同じ境遇でも、大人になったらまるで違うことも現実的で非情です。

最終的には、それでもゲーセンを想う気持ちは変わらず、紆余曲折を経て、ゲーセン立て直しを計って再スタートでハッピーエンドで終わりますが、後半の主人公の堕ちぶれようは非常に現実的で人生は残酷だ、とも感じてしまいました。(主人公も流されやすい性格で、肝心な時も決断できないことから、そうなってしまうのも致し方ないと思う部分もありますが…)

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▲スーパーファミコン登場

後半、父親がキッドに語りかけるセリフが印象的でした。
「ゲームはノーコンティニューを目指すが、人生は失敗してもコンティニューすればいい」というものです。

それが後半の主人公の転落振り、木戸も容疑者疑惑があったり、社長という地位を捨てて、人生の再スタート、人生のコンティニューを行ったのが良かったです。

また、木戸もゲームが好きで、あのゲーセンでの出会いがあったからこそ、会社での業務もネットを使い、コミュニケーションとして個人情報を抜き取るようなまでの暴走をしてしまったのですが、最後はゲーセンというローカルでアットホームな場でキッドとして教えるのが良かったと思います。

タイトルは「ノーコン・キッド」ですが、主人公二人はまさに逆説的な意味で、人生のコンティニューしたのが良かったですね。
 
 
高野は二人に比べてはそこまで描かれてませんでしたが、同じくキャリアを捨てて、ゲーセン再建の仲間となったのが良かったです。

これも今思ったのですが、マリオの回で、高野が編集長に「あなたの個性はなに?」と聞かれ、それをキッドに相談したら「ゲーム」と言ったのが答えになっていると思いました。

モデルや編集者といった色んな経験をしたけど、回りまわって自分の個性がゲームだと再認識したんでしょうね。
 
 
よく「人生というゲームはリセットはきかない」と言います。確かに「リセットはきかない」が「コンティニューはできる」と思いました。生きている限り、コンティニューできるんです。

そういった部分のテーマが一番良かったですね。

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▲このタイトルロゴ画面はスターソルジャーのオマージュですねw
 
 

また個人的にゲームネタで良かったのは

4話

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私はドラクエ2は当時8、9歳のときにプレイしたのですが、もょもと※を使ってもクリアするのにシリーズで一番苦労しました。

その苦労もドラマと同じで、ロンダルキアへの洞窟が鬼すぎることと、そしてロンダルキアの大地に立ったときの雪原が印象深かったのを覚えています。
ドラマではそこで終わりますが、実際あの後、ロンダルキアのほこらに行くまでも地獄なんですけどね・・・w

※もょもと:ふっかつのじゅもんで「ゆうてい みやおう きむこう ほりいゆうじ とりやまあきらぺぺぺ~」と入れると、主人公がレベル48からスタートできるものです

 
 

8、9話

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格闘ゲーム時代、バーチャファイター2。バーチャ四天王ならぬ、三天王が出てきますw バーチャ2は自分もハマったゲームですし、あの時代の熱気は知っています。

格ゲーブームがそれまでの常連やシューターなどの居場所を変えてしまったことも地味に描かれています。

ちなみに私は子供の頃は田舎に住んでいて、ゲーセンが周りにほとんどなかったのでゲーセンの存在も知りませんでした。しかし、確か小学生の頃、たまたまあるゲーセンを見かけ、父親に行ってみたいと言ったらダメだと言われた記憶がありますw
ウチの父親はチョイ悪親父的な部分があったりもするので、連れていってもおかしくないのになぁと思う反面、正義感が強い部分や、さすがに当時のゲーセンのイメージから連れていきたくなかったんでしょうか…。

ともあれ、格ゲーブームが来て以降は、音ゲーやプリクラ、クレーンゲームも流行って、ゲーセンのイメージも変わっていきましたね。

また、格ゲーは自分はそれなりにプレイしていたので、ドラマのプレイ内容を見ると素人レベルだったりしたので「あぁ、これは残念!w」と思いましたw 作中では三天王、つまりトップクラスの腕前のはずなのですが、彼らの腕前は映像では初級者レベルでしたwもちろんドラマの撮影なので仕方ないのは分かってますけどねw でも、欲を言うなら、ゲームのプレイ内容だけ、有名プレイヤーにプレイしてもらって撮影すればもっと良かったのになぁと思いますw

合間にちらっと出てきたスト2Xのプレイも「うーん…」というところや、バーチャ2の対戦で上手いところもアキラの進歩里胯→鉄山靠でしたからねぇw
まあ、こればかりは仕方ありませんw

あとさすがにキッドが名人ゲーマーだとしても、格ゲー1回目で鉄人レベルに勝つのは不可能ですよw
もちろんドラマだから仕方ないのですがw

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▲たまごっちもブームになりましたよね

さて、10話では「格ゲーブームが去り~」と言ってましたが、実際の現実ではそんなことはなかったと思います。バーチャ3、鉄拳シリーズ、ヴァンパイアシリーズ、ストZEROシリーズ、KOF等、各社格闘ゲームをバンバン出してましたし。

でも、ドラマの展開上仕方なかったり、ゲーセンワタナベという小さなゲーセンにとってはキツイものだったんでしょう。作中でも新しいゲームを仕入れるにはまた借金しないといけないと言っていたり、ノーコン・キッドの公式サイトの日記でもバーチャ3は仕入れることはできなかったと言ってましたし。

ちなみにノーコン・キッドの公式サイトで格ゲー全盛期はゲーセンは好調と見られがちだけど、実際全国的にゲーセンの数は減っていたそうです。

初めて知りました。

それを考えると、格ゲーブームに伴って、各店舗、新しいゲームを仕入れられるか否か、といった差もあったかと思います。ゲームも新しいものへの移り変わりも激しくなっていったので、お店の体力がないと厳しかったのかもしれません。こういった部分もゲームをテーマにして時代の流れを描写しているこの作品ならではだと思います。
 
 

総評としては面白かったです。

ゲーム好きには特にオススメです。
ゲームをあまり知らない人からしても、昔の昭和時代を感じ、その頃のゲームはこうだったんだと感じるのが楽しいかと思います。

低予算ドラマで、序盤はちょっと演出がこなれてないのか、演出やテンポに思うところもありますが、それはご愛嬌でw
 
 
なお、自分はAmazonプライムで見ました。
Amazonプライムは年会費3900円。
月換算すると1か月で325円。
その値段でお急ぎ便や映画やドラマ見放題、音楽聞き放題サービスがあります。

しかもプライム会員だと8000円程のKindle fireが4000円程で購入できます。

30日間は無料体験なのでまずは試してみると良いかと思います。
自分はずいぶんお世話になっていますw
 
 

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