新サクラ大戦、クリアしての感想・レビュー。残念ながらコレジャナイ作品の1つでした【ネタバレ】

2020年1月7日

新サクラ大戦、クリアしての感想です。
ネタバレありなのでご注意ください。
 

プレイ動画(1話前半)

 

4話までライブ配信でアップしています。
 

内容は残念ながら…

さくらルートでクリア。

結論から言うと、体験版をプレイしての感想通り、残念ながら厳しい内容でした。

なお、この先は私の個人的な感想で辛辣なことを書いているので、好きな人からすると気分を害するかもしれませんので読まないことをお勧めします。
 

さて、プレイしてみて序盤の1、2話の段階であまりにも苦痛でやめようとも思いましたが、ここまで来たらいっそクリアしてから記事にしようと思い、頑張ってクリアしたわけです。
 

そもそも体験版をプレイして「これ大丈夫かなぁ…?」と思っていたわけですが、ゲームや映画などの作品は結局「自分で体験してみないと分からない」のでいわば突撃してみたのです。
 

ちなみに私は「サクラ大戦シリーズ」が好きというより、特にセガサターンの頃のセガのゲームが大好きです。
1~4までプレイしていますが、サクラ大戦自体については事細かく詳しいわけではないので予めご了承を。

なお、サクラ大戦は今ではごく当たり前になっていますが、ゲームとアニメなどを融合したメディアミックス作品の先駆け的な作品でした。
特にアニメーションや声優、歌が個性的で、アニメをゲームでプレイする、といった作風でした。
 

それでは個々に感想を書いていきます。
 

ストーリー

物語の整合性

整合性の無さ、それどうなの?と感じる場面を多々感じました。

1話、秘書のカオルは帝国華撃団の秘書なのに、主人公の機体がまだ無い状態で、完成するのは「そのうち」なんて言います。
結局1話後半ですぐに出てくるのですが、重要事項なのに同じ組織の隊長に「そのうち」発言はあり得ないでしょうと…。

また、1話後半にて目の前に敵がいるにも関わらず、上海華撃団が敵を倒すことより仲間割れで帝国華撃団を倒すことを優先するのに違和感がありました。
それでも上海を代表する華撃団の使命を持っている一員なのかと…。

他レビューを見ていると、落ちこぼれの華撃団を立て直すわけですが、かつてのトップスタァがいるすみれがいる状態でまとな歌劇も出来ない状態を放置しているのがありえないというのもありました。
確かに…。

目の前の演出を盛り上げるために細かい部分が雑になっていて整合性を感じない部分があるのでした。
 

夜叉=真宮寺さくらではなかった


 

発売前からゲーム後半まで夜叉=真宮寺さくらと思わせておいて、結局似てるだけの関係ないキャラの扱いには個人的には非常にガッカリでした。
プロモーションや本編、OPラストの演出などこれだけ引っ張っておいて…です。

まあ、おそらくこの辺りは、過去記事インタビューからも察するに、真宮寺さくら役の横山智佐さんが「これは真宮寺さくらではない」との意見や、シナリオにもアドバイスしたことから、当初のシナリオから二転三転、「結局真宮寺さくらにするのはやめましょう」という判断に至ったものだと邪推してしまいます(この辺りは体験版感想記事参照)。
 

世界観、雰囲気が攻撃、暴力的

1話後半で仲間割れのように上海華撃団が帝国華撃団を攻撃してくると書きました。
そのシーンでは帝国華撃団を過剰に弱小扱いし、やたらリンチのような攻撃性や、中盤でさくらと初穂のグーパンでの殴り合いの喧嘩も、令和のこの時代に昭和の少年漫画じゃないですし、「乙女」としてのサクラ大戦なのに違和感がありました。

華撃団対戦もプロフェッサーGの思惑もありますが、華撃団対戦での戦いも攻撃的な世界観に感じた部分の一つです。

もちろんこれらシナリオライターが変わりましたし、「新サクラ大戦」なのでこういった新しいやり方もあると理解できますし新しいことに挑戦するのは大事だと思いますが、一応旧シリーズをプレイしていた身として気になる部分でした。
 

スポ根・努力・根性・精神論

天宮さくらの性格が顕著ですが、やたら昭和の努力・根性・精神論のノリが強調されていて、今のこのブラック企業問題もある令和の時代の中、違和感がありました。
先程の女の子同士がグーで殴り合うのも同様です。

ま、まあ、舞台が太正だから…w
 

旧キャラの扱い

旧作のキャラの扱いも二都作戦の犠牲で封印させられたままというのが結局投げっぱなしでした。
続編で話を引っ張る予定なのでしょうか…。
その場合、「新」なのにまた旧キャラで引っ張るのだろうか…という懸念がありますが…。

サクラ大戦シリーズはキャラが大好きというファンもいるわけですが、新キャラを上げるために旧キャラを下げるような扱いになっており、本当にキャラが好きなファンの人の気持ちを思うと心中お察します…と思ってしまいます。
 

キャラクターデザイン


出典:https://sakura-taisen.com/

ゲーム発表から久保帯人先生のキャラクターデザインは賛否両論ありましたが、結局プレイしてみると合っていないように感じられました。

インタビュー記事によると、最初久保先生にオファーしたが、真宮寺さくら役の声優、横山智佐さん同様に最初は断られたそうです。
なお、それは「サクラ大戦を知らないのでファンを納得させられない」、ご本人の体調的な部分からのようです。

しかし開発側は「知らないから新しいものができる」と説得して結局起用することになったそうです。

この「知らないから新しいものができる」発言は色々な作品を見ていると地雷でして、最近ではファンから酷評された映画のドラゴンクエスト・ユア・ストーリーの監督の発言と同様なのです。
 

また、久保先生を起用した理由に「さくらと言えば刀、刀といえばブリーチ」ということで久保先生にオファーしたらしいですが、そもそもサクラ大戦は女の子キャラに魅力で重要なわけで、まずは可愛い女の子を描ける方にオファーするべきだったのではないか、と私は感じました。

久保先生の作風もバトル漫画ですし、画風含め、サクラ大戦と作風の方向性が合っていないように感じてしまうのです。
 


出典:https://sakura-taisen.com/

また、沢山の有名イラストレーターの人も参加されていますが、これも体験版感想記事に書いたようにやはり作品の世界観が統一されていないので違和感がありました。

単にこれは作品としての世界観よりも、話題性や各イラストレーターのファンを釣るために起用したように思えてならないのです。
別に起用すること自体はありだと思いますが、そこはバランス良く作品に落とし込んでもらいたかったところです。

これらについては久保先生やイラストレーターの方々の問題ではなく、オファーした開発側に問題があると思っています。
 

キャラクターのCGモデリング

好みもあると思いますが、キャラデザ同様、ウリである女の子がサクラ大戦らしく可愛く感じられませんでした。

何度も繰り返しますが、私はサクラ大戦の一番の魅力はどこかというと女の子キャラだと思っています。

後述もしますが、背景含めフルポリゴンになり、キャラクター1人に対するポリゴン数や描き方も制限されるわけなので、当然一人あたりのポリゴンやモデリングなどによる作り込みや表現も少なくなるわけです。
それによってキャラクターのモデリングが可愛く感じられないのが残念です。

私は背景をフルポリゴンにするくらいならその分の工数や表現能力を減らし、1キャラクターのモデリングにリソースを取ったほうが良かったように思います。
 

 

また、キャラクターの描き方はトウーンレンダリング(アニメ調)のほうが良かったように思います。
最近のファイアーエムブレムなどにも使われている、ポリゴンだけどアニメ絵に見せる手法のことです。

開発側のインタビューでは人とメカ・建物と並べると違和感があるので、キャラの描き方を今のようにしたと言っていましたが、そもそもサクラ大戦の魅力は女の子キャラクターであり、元々アニメ絵、アニメーションがウリなゲームなので、まずそこを基準に大事にするべきだったと思います。
 

加え、ゲーム随所に2Dイラスト一枚絵やアニメーションも入ることで、結局一体どれを見せたいのかと統一性も感じられませんでした。
2Dイラストやアニメーションを入れるなら、整合性や絵の統一のためにやはりCGもトゥーンレンダリングを起用するべきじゃなかったんでしょうか。
 

一応プレイ中、キャラと好感度が高まった演出ではキャラが可愛く見える場面もありましたが、だからこそモデリングにこだわってもらえたらもっと良かったんだろうなぁともったいなく感じました。
 

モーション

ゲーム全体が3D描写になったことで、会話シーンではキャラの動きに間が持たないのか、わざとらしい大袈裟なモーションがあるのが気になりました。
例えば指差し、カオルのメガネを上げるしぐさなどなどです。

更にそれらモーションはキャラ複数人の使い回しのようですし、PS1、PS2時代にあった不自然な動きのCG人形劇を思い出してしまいましたし、場面によってモデリング生成時の棒立ちの直立不動の手を伸ばした状態もあり気になりました。
 

カメラアングル

モーションに通じますが、会話やイベント中、無意味なカメラアングルも気になりました。

会話やモーションだけで間が持たないのか、不自然なカメラ視点をグルグル回したりズームイン・アウトなどしています。

ちゃんとアニメや映画水準のカメラ演出のクオリティが欲しかったところです。
 

ボイス

フルボイスではなく、場面によってボイスが無い場所が多いです。

それ自体は私は問題ないのですが、声が無い状態でもフルボイス時と同様の会話のやり取りでキャラが動いているのが違和感でした。
 

演出

会話やイベントのほとんどはその場のキャラ達の3DCGで見せているため、セリフが説明口調で疲れました。

場面によって2Dイラストやアニメーションが入りますが、そのように文字や口による説明ではなくそうした絵で見せる・説明する描写を多くしてほしかったです。

小説やテキストアドベンチャーのゲームではなく、映像もウリにしているゲームだからこそ、説明に頼らずに絵でプレイヤーに直感的に説明する描写がもっと欲しかったところです。

この辺りはコストの問題なんでしょうけど、限られた制限があるからこそ、結局作品の魅力がどこにあるかを把握し、どこにコストをかけ、無駄な部分を省くかの問題のように感じます。
 

ちなみに最初の桃太郎とアナスタシアの歌劇ではアニメーションがありましたが、クリスマスイベントは3Dなのでそこも整合性、結局何を見せたいのかよく分かりませんでした。

2Dアニメーションも場面によって制作会社が違うのか、作画クオリティやキャラの顔が違っているのも気になりました。
ある場面ではブリーチ寄りの久保先生の絵柄に近づけていますが、はたまた違う箇所では本編CGのような久保先生のテイストが薄れた作画になっています。

この件もおそらく外注のアニメ制作会社の問題ではなく、ディレクション・監修する大元の開発側の問題のような気がしています。
 

歌劇の少なさ

以前のシリーズをプレイしていたときは、歌劇の場面が強く印象に受けましたが、今回は回数も少なく印象にほとんど残りませんでした。
 

キャラクター

主人公の神山がしゃべり過ぎ、出しゃばりすぎに感じました。
プレイヤー=主人公となるゲームの中では、これまでのサクラ大戦シリーズの大神一郎やドラクエなどでは出しゃばらないように作ってあるのですが…。
 

建物やメカデザイン・グラフィック

メカデザインは明貴美加さんで素晴らしいですね。
単体で見ればCGの金属・メタリック系の光源処理や質感も良かったです。

しかしそれはあくまでリアリティのある表現の場合です。

前述したように、まずはキャラありきのゲームで、2Dイラストやアニメーション含め、全体をトゥーンレンダリングにしたほうがサクラ大戦の世界観や統一性があったのではと思いました。
 

建物の3D表現

せっかく部屋の中や売店などに旧作のポスターなど飾ってあるので、ズームインでよく見られるようにしてほしかったですね。
 

テンポ

これが一番プレイしていて苦痛でした。

建物が3D化し、帝国劇場内を歩き回ることができます。

しかし、ゲームの進行やイベント発生のために毎回別の場所への移動で沢山移動しなければならなく、私はただの作業で時間と労力の無駄にしか感じられませんでした。
せめてファストトラベルのように一瞬で場所に移動できる手段が欲しかったですね。

結局この点についても、サクラ大戦の魅力は女の子キャラであり、そのキャラとコミュニケーションを取ることだと思うので、無意味な移動、建物を3D表現にすることに意味を感じられなかったです。
従来のサクラ大戦やアドベンチャーゲームのようにマップなどが表示され、一瞬で目的のキャラの場所に行けるほうが良かったように思います。

この辺りは単に今風のゲームにしたいためにフルポリゴンにしたように感じてしまいます。
予算や納期を莫大にかけられる超大作ならば、フルポリゴンで全てを高クオリティにすることも求められますが、今作は中途半端にそれを目指してしまったが故にチグハグなゲーム構成に見えてしまうのでした。

作品の核となる魅力が何処かを把握し、限られたコストやリソースで取捨選択、何処に注力するかが重要ではないかと感じさせられました。
 

アニメ構成

アニメのように次回予告とアイキャッチがありますが、残念ながら取ってつけただけのように感じられました。

冒頭サクラ大戦はメディアミックスの先駆けと書いたように、ゲームでアニメスタイルを表現した作品です。

アニメと言えば、基本30分番組で、A・Bパートがあり、合間にアイキャッチが入ります。

しかし今作では1話が3~4時間くらいかかってアイキャッチも何度も入り、一体いつになったらA、Bパートかというのも分からなく不安で、プレイのやめどきも分からず疲れました。

プレイしていくと大概Bパート後半にバトルがあると分かりますが、そこに至るまでもやたら長かったりもしますし、話によってはアドベンチャーパードがないせいか、すぐに終わってしまうこともあり、1話辺りの尺も予想できずアニメをプレイしているという感じがありませんでした。

新サクラ大戦では全8話ですが、それならば話数を多くし、その分1話のボリュームを30分or1時間区切りなアニメ構成にしたほうが私は良かったです。

更にゲーム本編が3Dで進むため、このアニメ演出も違和感がありました。
結局ゲーム本編もトゥーンレンダリングにしたほうが、次回予告などのアニメ演出とも噛み合うと思うのです。
 

また、プレイヤーは社会人が多いでしょうし、今の社会は様々なコンテンツもあり忙しい時代なので、そのように1話あたりを短く細切れにしたほうがプレイしやすかったんじゃないかと思います。

1つの話でボリュームを詰め込んでいるため、1話で上海華撃団が仲間割れで攻撃してきたと思いきや、1話最後でいきなり最後で和解とはどうも釈然としなく、キャラクターの感情の移り変わりなど含め、引きと溜めを感じられないのでした。

開発側は基本的には各話のラストに盛り上がるバトルを持ってきたかったのでしょうけど、それを思うと、そもそも大元の脚本やゲーム構成が根本的にどうなのか気になってしまいます。
 

アドベンチャーパート

先程建物を歩くのが苦痛と書きましたが、それによって特にアドベンチャーパートがテンポも悪く、ただのお使い作業に感じてしまいました。
ゲームはお使いを面白くさせることなのに、ただの作業をこなす状態でした。
 

バトルパート

今作ではアクションに変わりました。
しかしアクションにした存在意義をあまり感じられませんでした。

そもそもこれまでのサクラ大戦のシミュレーションバトルは、実際はシミュレーション自体にそれほどの意味はなく、それよりも仲間達とコミュニケーションを取ったりすることに一番の意味があったように思います。

しかし今回のアクションでは仲間と一緒に戦えるが2人、多くても3人までとなっているのです。
要は仲間とコミュニケーション要素が無くなってしまっているんですよね。
 

さて、それはまだ良いとしても、アクション自体にさほど戦略性もなく、ただひたすら多く沸いてくる敵を倒す作業となっています。
サクラ大戦は女性プレイヤーも多いので、アクションをあまり難しくできないのもあったんでしょうけど、それでもアクションパートには練り込み不足を感じられました。

例えば、
・ロックオンが無く、特に空中の敵に攻撃を当てづらくストレス。
・視点変更が煩わしく、それならば自機の真後ろ固定でも良かったのではないかと思います。
・華撃団同士の対決では敵と仲間の区別がつきにくく、敵の名前表示の文字も小さく分かりづらい。
・敵の技など炎や光のエフェクトで画面が見づらいときもあった。
・建物内で暗い場所が多くあり、何処に進んで良いか分からないので、進行方向を明示して良かったのでは。
・背景、敵の使い回しが多い。
・ジャストステップが強いのもあるが、ただ連射で良い場合もあったりする。
・壁走りがただダッシュで突っ込むだけで特に意味はなく、サクラ大戦3のOPのような楽しさがあると思っただけにがっかり。
・落とし穴など無意味に落ちる部分が多く、そこまで必要?と思ってしまいました。
・仲間との合体技が単に能力アップで面白味に欠ける。
 

音楽

主題歌はやはり素晴らしいですね。
素晴らしすぎて聴いていると別の意味で泣けてくるほどです…。

本編のBGMはちょっとガッカリです。
これは田中公平さんの作曲の問題ではなく、それを依頼、監修するディレクションがよろしくなかったように思います。

例えばコミカルな場面でもバトル系のシリアス曲での使い回しや、映画的で仰々しくサクラ大戦の世界観と合っていない部分、特定キャラと毎回話をする度にそのテーマ曲が強引に流れる、などです。
 

UI

キャラやビジュアルを見せたく、喋るので優先順位から小さくしたと思われますが、それでも会話中の文字が小さく見づらいですね。

また、スマァトロンでの地図の現在位置の矢印が分かりづらく、もっと目立たせたほうが良かったように思いますし、マップのキャラアイコンが小さくて誰かよく分かりづらかったです。
 

読み込み

建物で部屋に入るたびに読み込みがあり、先程のように建物内を探索するだけでストレスなのに読み込みによって余計ストレスに感じました。
 

LIPS

以前のサクラ大戦がどうだったか覚えていませんが、ある意図した選択を選んでもひっかけで神山が真逆の応対することがあったのが気になりました。

先程も書いたように、プレイヤー=主人公であり、かつてのサクラ大戦の大神の例もあり、主人公キャラは出しゃばらない方が作品として合っていてプレイヤーも感情移入しやすいと感じました。

また、制限時間LIPSはただの総当たりの物探しや、ミニイベントでのただの暗記(神龍軒のホールの手伝いで客のメニューを覚える)などで面白さを感じられず、むしろ面倒と思ってしまいました。
 

良かったところ

沢山多く残念なところを挙げてきましたが、もちろん良かった部分もあります。

ラストの盛り上がりは良く、ご都合主義含めてサクラ大戦らしさを感じました。

キャラクターでは初穂が良い味出していて、特に7話で神滅に仲間キャラがやられていく場面での向かい方も良かったです。

攻撃的とも書いた華撃団大戦も今の時流含めて発想はアリだと思いますし、対戦ゲーム好きな私には面白く感じる部分もありました。
 

総評・まとめ

名前はサクラ大戦ですが、サクラ大戦の器を使用した中身は魂や愛が籠っていない作品に感じました。

これは新と付ければなんでも許されるというわけではないと思います。

サクラ大戦シリーズだけに限らず、世の中のどの作品にも言えますが、いくら新しさを目指してもその作品の核となる魅力は失ってはいけないと思うのです。
核となる部分までも変わってしまえば、別にその作品である必要性がありません。

…とは言え、開発的にクリエイターを変更しなきゃいけない事情も、その中でいかにやっていくかが大変だったと察しますが…。
 

キャラデザに久保先生の起用やアクションバトルに変更などメーカー的にギャルゲーイメージ脱却を目指したのもかもしれませんが、結果として作品の魅力が薄れ、全体的に中途半端のクオリティに感じました。

開発陣のコメントも読むと新規取り込みを目指していたらしいですが、それならば過去キャラ投入(特に真宮寺さくらをチラつかせる)や本編で過去キャラのブロマイド入手、過去作品の限定版も必要ないのではと思うのです。

どうも全体的にブレている、チグハグな印象を受けてしまうのでした。

それは個々のクリエイターや外注の会社さんは有能なのに、肝心の指揮するディレクターや統括、監修する側の問題のように感じました。

料理に例えるのは忍びないですが、一流のシェフたちや高級食材をどんなに使っても、肝心の経営者がそれらを良き方向、ゴールに導くよう指示を出したり統括しないといけないと思います。
その辺りはインタビュー記事でも、横山智佐さんや久保先生へのオファー経緯ややり取りを見ると、やはり原因はそこだったのかなと思ってしまうわけです。

実際の開発も途中から龍が如くの名越さんも入ったらしく、二転三転、難航していたと察しますが…。
 

プレイ中は苦痛だったんですが、配信動画では配信動画故に面白く喋っている部分や、サクラ大戦好きの方がコメントくださって救われた部分がありました。

そのサクラ大戦好きの方の意見では「新作が出るだけで許せる」と言っていましたが、私としては「こんな姿見とうなかった」という気持ちがありますね…。
(もちろん人によって意見感想は違うのは当然です。)

近年サクラ大戦だけではなく、過去人気作品を今だからリメイク、続編が出るケースがありますが、コレジャナイという作品も多いだけに残念です。

この辺りは体験版感想記事に書いたように、昔と今では時代も変わり、昔からのIPモノも当時の制作者が関わっていないケースも多いので仕方ありません。

メーカーなので売ることが一番大事なのも分かりますが、その売るために、IPを復活させるためにどうすれば良いか、その作品の魅力、核を大事にしてほしいと思います。

なお、初週の売上(出荷)が14万本とのことで、それが多いか少ないかはメーカーじゃないと分かりませんが、この数字はプレイしていない前段階でプロモーションやファンの期待があったから、ということを忘れないでほしいです。
結局、メーカー的には多い数字で利益が出たとしても、肝心の中身の評価が悪かったら次は売れないでしょうから…。
 

色々辛辣、手厳しく書いてしまいましたが、私はセガ、特にセガサターンの頃のゲームが大好きだった愛ゆえに、です。
好きの反対は無関心で、私も諦めがあって感想記事すら書かないゲームもあったりします。

もし開発や関係者の方がこの記事を見ていただいたら、ただの文句ではなく愛情の裏返しと思っていただけたら幸いです。
 

私は自社ハードを出していた頃のセガが大好きでした。

テレビのしくじり先生でメガドライブ回があり、今度ドリームキャスト回もするようですし、「セガなんてダッセーよな」「セガは倒れたままなのか」なんて自虐ネタすら言えないようにはなってほしくないと思います。