【ゲーム音楽】オクトパストラベラーアレンジCD「Break&Boost」感想。2つのベクトルのアレンジが素晴らしい

2019年2月23日2019年3月25日

オクトパストラベラーのアレンジCD「OCTOPATH TRAVELER Arrange Album Break & Boost」を買いました。

早期特典購入では写真右のコースターが付くようです。

1. はじめに
2. このアレンジCDの魅力
3. 各曲感想
4. 総評・まとめ

はじめに

オクトパストラベラーは昨年発売されたスイッチのRPGで、ゲーム内容もファミコン・スーファミ世代の自分にはド直球で面白く、そして音楽もめちゃめちゃ良かったのでこのアレンジアルバムを楽しみにしていました。

ネタバレなし感想はこちら
→【ネタバレなし】RPG「オクトパストラベラー」8人クリアの感想。近年稀に見る最高のゲームでした【スイッチ】

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曲について、ゲーム原曲は音源は生演奏収録ながらも昔のJRPGの良さを体現するためメロディー主体のつくり。
さすが制作者はこの辺分かってらっしゃるｗ
昔のゲーム音楽ってハードの制約上、メロディーが分かりやすく印象が強いんですよね。
そしてRPGとは言えばバトル曲もウリになるわけですが、これがもうあのときのFFやロマサガのBGMのようなカッコイイ曲で大好きなんです。

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西木康智
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ただ、原曲でこれだけ完成されているのにアレンジアルバムはどうなるんだろう…と、これまでのゲームアレンジCDの歴史を振り返ると、実は期待半分不安半分でした。
これまでのゲームのアレンジCDではやっぱりイマイチというのもあったんですよね。
そりゃまあ、制作者も人間なので良いとき悪いときもあったり、毎回打席でホームランを打てるわけではありません。

ですが、CDを買ってみたらとても素敵な内容になっていました！

このアレンジCDの魅力

「Break&Boost」という名前のCDで、Break曲とBoost曲の相反する2つのグループの曲で構成されています。

Breakは主にゆったり目なブレイクタイム的な優しい曲、Boost曲群はブーストするようなテンションを上げるアップテンポなバトル曲の選曲になっています。
CDジャケットもそうですが、そうした二面性を持っている作品ですね。

各曲感想

以下、それぞれの曲の感想を書いていきたいと思います。

最初に言い訳ですが、当方は音楽素人で、例えば弦楽器はヴァイオリン以外のチェロやコントラバスなどの音の区別もついていないのでご容赦を^^;
また、音楽についてはどう言葉で表現して良いのか語彙力ないのですよねぇ…知識もない素人なので…難しいｗ

Break曲群

■Break: フロストランド地方

雪原のフロストランド地方のアレンジ。
このCD全般がそうですが、重奏なオーケストラではなく、小編成なのもまた良く、メインのヴァイオリンとピアノのシンプルなハーモニーが美しいです。

■Break: 踊子プリムロゼのテーマ

主人公の一人、父の復讐がテーマの踊り子プリムロゼのアレンジ。

ヴァイオリンとアコギ、ピアノが良いですね。
悲しげな曲ながら、静かに復讐に燃える女性のテーマらしく、後半は盛り上がります。

ちなみに原曲のときから、魔法少女ま〇かマギカのさ〇かのテーマに似てるなぁと思ったりｗ（←良い意味ですｗ）

■Break: 決意

ゲーム中では悲痛な場面で流れる曲。

ヴァイオリンとピアノで構成。
中盤からのアレンジ具合では若干揺らぎあるテンポなのがまた良いですね。

■Break: 赤き断崖の集落

山と鉄鋼の街で流れる曲。
この曲がアレンジCDに収録とは意外！？と思ったのですけど、聞くとまた味があって良いですね。三奏ほどのヴァイオリン編成なのが良く、ノリが良い曲です。

後半はもはやBreakしてないと話題のアップテンポなブースト調にｗ
この意外性もまた良いですねｗ

■Break: 崖下の村オアウェル

悲しげな村の曲の一つ。
これもまた意外な選曲だなと思いました。もちろん良い曲なんですけど、他のキャラのテーマなどを差し置いて「村の曲」ですよ…ｗ

悲しげながらも郷愁を覚えるな曲でもありますね。
アレンジだからできる、無音の溜めも良いです。

■Break: ボスバトル2

BreakとBoost両方に収録されているほど原曲では一番人気のボスバトル2。
アップテンポながら、ヴァイオリンとピアノの音がキレイです。

ミンサガあたりのイトケンさんの曲にもありそうな感じですねｗ（もちろん良い意味ですｗ）

Boost曲群

■Boost: バトル1

通常バトルの戦闘曲です。
原曲でもゲームの顔となる曲の1つなので苦労されたようですね。

アレンジではシンセも入った今風なロック調と言えばいいのかな…？
こちらも最近のイトケンさんの曲っぽい感じがしますねｗ（もちろん良…以下略）

■Boost: ボスバトル2

バトル1の楽曲アレンジの方向性に加えてヴァイオリンも少し入ってますね。
まさにブーストしてる感じでテンポが速いｗ

メロディーをもったいぶる中盤の間奏具合が、ちょっと不安なマイナー調な感じで良いですｗ

■Boost: 理を司る者

原曲では西木さんが好き放題にされたという曲。

アレンジでは他の曲に比べて原曲に忠実な感じで、中盤での壮大さとギターソロが良いですね。

■Boost: 旅路の果てに立ちはだかる者

ゲームでは各キャラクターのラスボス曲で、原曲でも1、2番くらい大好きな曲です。

アレンジの中では一番好きですね。
原曲からそうなんですが、自分はマイナー調の曲が好きかもしれません。

ベースとギターが良く、昔はX JAPANなどのロックも好きだったりしたのですが、この曲にはそうした作りを感じるからかもしれません。
中盤の2:04～2：26のアレンジ具合が大好きで、X JAPANのSCARSという曲を思い出しましたｗ

■Boost: 魔神の血を継ぐ者

ゲームでは裏ボスの曲。

ヴァイオリンが入っています。
所々のギターの歪みや不安定なメロディーのギターソロイイですねｗ

■Boost: OCTOPATH TRAVELER -メインテーマ-

ゲームのテーマ曲のアレンジ。
それもあって爽やかなロックアレンジになっています。

ゲームのテーマ曲だけあって、ちゃんとアレンジでもオクトパストラベラーを総称している曲に聴こえるのがさすがですね。

ボーナストラック

■Octopath Traveler -Main Theme- (Chiptune Version)

こちらはスクエニ通販購入者限定のボーナストラック。
最初私はA〇ZONで予約してましたが、途中でスクエニさんで予約し直しましたｗ

曲はファミコンのようなPSG音源、FM音源で構成されたあの頃を表現した懐かしい曲です。

総評・まとめ

買って良かったです。

元々ゲームの原曲自体が良かったのでどんなアレンジになるんだろうと思っていました。
原曲で完成されているだけに、中途半端なアレンジであれば「これなら原曲で良い」となってしまうのですが、Break、Boostと2つのベクトルで振り切っているのが良いですね。

インタビューでも仰っていますが、全体的にアレンジ度は原曲の良さやメロディ、イメージを壊さないバランスになっているのもさすがと思いました。
この辺りは「好きな人こそこれは違う」と言いそうなので、難しいさじ加減だと思います。

また、色んな人気曲がある中で、ユーザーに楽しんでもらえる選曲やアレンジは難しかったと思います。
ユーザーによっては「この曲がない」とか、全てロックなバトルアレンジだとロックが好きでない人には楽しんでもらえないですし。
あちらを立てたらこっちが立たず。
ですが、最初のアレンジCDだからこそ、その辺りのバランスのさじ加減と、Break、Boostというゲームのバトルシステムのウリの部分の単語を持ってきて、それも含めてなるべくユーザーの多くが楽しめる構成したのは上手だなぁと思いました。

小編成による演奏も良かったです。
ヴァイオリンやピアノや各楽器の音色1つの美しさが伝わってきます。

また、私はゲームはファミコン初期のサブカルチャー、矩形波時代から経験しているので、個人的にゲーム音楽のアレンジで高尚なオーケストラになるのはあまり似つかわしくないなぁと感じてしまうのですｗ
（でもドラクエは元々がオーケストラで作られているので例外ですｗ）
加え、ドラムが入っているパンチがある音が好きなのもありますし、まあこれは個人的な好みですけどねｗ（原曲ではオーケストラ楽曲なのにドラムが入っていたりするのはさすがでした）

また、期間限定で専用ハッシュタグをつけて感想ツイートすると、わざわざ作曲者の西木さんがコメントを返してくれるファンサービスっぷり！

と言うわけで、#オクトラアレンジBB　のハッシュタグをつけて是非是非アルバムの感想をお聞かせくださいませ！直接お礼のコメントをさせて頂きます！
※恥ずかしがりの方はハッシュタグ無しで普通にコメントくださいませ笑 https://t.co/slrzEHXu8x

— 西木康智 (@yasunorinishiki) 2019年2月20日