「ゴジラxモスラxメカゴジラ 東京SOS」感想。過去作を活かした脚本や設定で、まとまりも良く面白いエンタメ作品。

2019年4月15日

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出典:http://www2.myjcom.jp/

前記事「ゴジラ×メカゴジラ」感想の続きです

シン・ゴジラを見てからのゴジラシリーズ感想。
「ゴジラxモスラxメカゴジラ 東京SOS」。2003年12月公開。

個人的評価:75点
 

予告

 

リアルタイムで見ていて、内容を忘れてしまってました。

でも、改めて見てみると面白かったです。
 

良かったところ

●過去作の設定を活かしたり、見せ場がある

今作ではモスラも登場。

初代「モスラ」の映画、登場の中條信一(小泉博さん)がそのままの役で登場。

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モスラ登場シーンも過去作のような見せ方でした。

もちろん小美人も登場し、
「死者の魂に人間が手に触れてはいけない。ゴジラの骨は海に戻してください」
と言われます。

モスラは自然や環境破壊などをテーマをにしています。
前作からのメカゴジラの存在意義(命)を今作に上手く落とし込んでいます。
 

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モスラの紋様が入った石には
「生命は定められた時の中にこそあるべし」
つまり、神の領域に手を触れてはいけないという意味です。

それは原水爆を作った人間や、ゴジラの骨を使って作ったメカゴジラなどへの警鐘です。
 

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モスラを呼ぶときは映画「モスラ」と同様の紋様を使用。
 

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東京タワー周辺を舞台にゴジラ対モスラ。

東京タワーは「モスラ」でモスラ孵化した場所です。
 

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モスラ幼虫が双子で登場。
モスラ対ゴジラ好きの自分としては、このオマージュは良いですね。

実際、幼虫モスラ1体ではゴジラに勝てっこないだろうという現実的側面もありますがw
 

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モスラ幼虫の戦い、障害物に隠れながらのコソコソ作戦がモスゴジみたいな見せ方。
 

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モスラ幼虫と成虫が対面します。

モスラ対ゴジラでは成虫モスラと幼虫モスラが対面できなかったのです。
今作では対面できたのが良かったですね。

しかし…
 

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対面した直後、我が子を守るため、ゴジラの熱線の犠牲になって死んでいきます…。
 

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モスラ対ゴジラでも、成虫モスラは卵を守って死んでいくのです…。
 

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ゴジラ対メカゴジラで国会議事堂が破壊。

原水爆やメカゴジラを開発したりする人間=政府(国会議事堂)が、ゴジラとメカゴジラによって破壊されるのは面白く、0からのスタート(リビルド。作り直し)とも読めたり。

ちなみに、モスラだけに戦わせるわけにはいかないと言って、メカゴジラを出撃させます。その際に今戦いを以ってメカゴジラは投棄する!と言い切るのです。
 

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ラスト、メカゴジラがゴジラを抱え、日本海溝で沈んでいきます。

「勝利と呼んでいいのでしょうか?」

「失ったのものは大きい。
我々は自らの過ちに気付き、その過ちを認める勇気を得た。
その勇気こそが勝利だ。」

そうなんです、過ちを認め、次に活かすことが大事なのです…!
 

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そしてエンドロール最後。

なんだろう? と思って見ていると、オキシジェンデストロイヤーを彷彿させる容器の中で、1954年ゴジラの細胞を使ったバイオ実験が行われることを示唆して終わるのです。

おいおい、さっき過ちを認める勇気を得たとか、メカゴジラは投棄するって言ったじゃねーかよ!って言ったそばからこれですw

その対比があるからこそ面白い演出なんですけどねw

人間は愚かである。

歴史は繰り返す…。
 

◇脚本が良く、まとまっている

前作から話が続いているので、前作は見ておいたほうがいいですね。
過去作や前作、今作からの登場人物など設定や要素が数多く絡み合っているのに、子供も見るゴジラ映画ということで、分かりやすく上手にまとめています。

●機龍(メカゴジラ)の存在意義や意志の表現

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ゴジラに止めを刺すとき、またも暴走、赤い血のような涙を出し、止めを刺しません。

ゴジラを抱え、日本海溝へ飛んで行ってしまいます。
 

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主人公、義人がメカゴジラに閉じ込められていますが、脱出しやすいように機体回転。
 

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脱出する際のモニタ表示。

機龍に意志があるのが分かります。

アルファベットが読めない子供だったら、再度見直したら感動するでしょうねw
 

●主人公が整備士

一般的な作品は主人公がパイロットのようなヒーローだったりするものですが、今作の主人公はメカゴジラの整備士。そういったところにスポットを当てるのは良かったですね。

また、人物像としてメカ好きで、メカの心は分かるのに、人の心(女心)は分からないと言われますw

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( ゚∀゚)o彡゚おっぱいおっぱい!
 

◇良くも悪くもあるところ

モスラとメカゴジラなど見せ場や要素が多く、エンタメ作品として面白いです。

しかし逆を言えば、これだという一番の見せ場の印象が弱く、印象に残りにくいような気がしました。

だから昔見て内容忘れてしまったんでしょうかねぇ。

でもこれは映画のテーマとしてどう作るかという点で、エンタメ作品として舵を切ったと思うので英断だと思います。
 

◇悪かった点

当時若手俳優の演技力が厳しい。

くらいですかね。
 

シナリオなどもツッコミどころはありますが、許容範囲で十分面白く、良くできていると思います。
 

◇他気になったところ、ツッコミどころ

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小美人役の一人、長澤まさみさんだったようです。
今見ても全然分からなかったw
 

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前作主人公から今作主人公への引き継ぎ。
映画の設定としても上手い流れですね。
 

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せっかくの壮行会なのに、パイロットの秋葉恭介に「操縦が荒い」などと言う空気が読めない主人公。そしてそれに対し、殴りかかるような秋葉。

どっちもどっちw
 

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と、序盤ではそういった険悪は二人ですが、ラストでは信頼し合える関係に。

でも、「操縦系の整備が甘いので注意しろ」と教えてくれたのに「俺の腕なら大丈夫だ!」と自信過剰な秋葉。しかしそれを活かせない展開になるという…^^;
 

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ワイドショーのコメンテーター役が峰岸徹さん。

VSビオランテで出てきた人気の権藤一佐です。
 

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ラスト、主人公がメカゴジラから脱出する際、秋葉が受け止めます(上手くいきすぎw)
 

そしてテーマに関連しますが、
序盤で小美人が「メカゴジラを使うな、海に戻せ」と言っていますが、中盤でモスラがやられそうになり、メカゴジラを出撃させたときはむしろ援助してくれるという。非常事態だから仕方ないかもしれないのですが、メカゴジラ出撃させていいの?とも思いましたね^^;
 

総評・まとめ

面白かったです。
ミレニアムシリーズの中でも面白い作品でした。

見るならば前作のメカゴジラから見るのをオススメします。

シン・ゴジラのように前衛的に攻めている映画ではないですけど、ゴジラや過去作のテーマや設定も活かしていたり、まとまりも良く、娯楽・エンタメ作品として面白かったです。
ツッコミどころもありますが、子供も見て楽しめるという点では良いと思いました。
 

 

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