出典:https://www.jp.square-enix.com/octopathtraveler_SP/
2020年10月28日、オクトパストラベラーのスマホ版「大陸の覇者」がリリースされました。
先行体験版以降、コロナもあって、半年近く音沙汰がなかったのでリリース自体どうなるかと心配していたのですが、満を持してリリースされましたね。
私はスイッチ版もプレイし、この数年プレイしたゲームの中で大好きなゲームの一つです。
過去にもオクトパストラベラーは色々記事にしています。
1年半前、先行体験版が配信されプレイし、その感想も記事にしていたので良かったらご覧になってください。
【オクトラBBB】「OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond」コンサート(ライブ)の感想。ひとえに良かった!
このようにスイッチ版も大好きで色々記事にしていたり、ライブも行ってきたりと、近年でもオクトパストラベラーは大好きなゲームの1つなのですが、その私なりに現状の感想を書いてみます。
ストーリーのネタバレはしませんが、現在ゲームはおそらく半分くらい(?)進んでいるところです。
3つのメインストーリーを終え、その後ちょっとやっているところでしょうか。
動画
公式トレーラー
ネタバレあり。実況プレイその1
実況プレイはその4まであります。
富2章・権力1章・名声1章をプレイしています。
どんなゲームか知りたい人はご参考までに。
未プレイの方はネタバレになるのでご注意を。
なお、その1の動画はスマホ配信の表示が上手くいってなくて、プレイ中画像サイズが変わったりしてます。
お見苦してすみませんが、その2以降は大丈夫です。
良いところ
スイッチ版同様の素晴らしさ
バトルシステム、グラフィック、BGMなどなど、スイッチ版同様に素晴らしいです。
これらはスイッチ版同様なので、前述のスイッチ版の感想記事もご覧ください。
スイッチ版でもありましたが、ボス前のイベントシーンも画面長押しでスキップできるのも良いですね。
それではスマホ版ならではの良さを以下に書いていきます。
スイッチ版をスマホ版への上手な落とし込み
正直、スマホ版が出ると聞いたときはすごく心配でした。
しかし実際プレイしてみたら、スイッチ版の良さをスマホ版に上手くアレンジして落とし込んでいますね。
開発陣の作り込みの高さを感じます。
では、まずはスマホに変わって一番重要な部分・気になる部分としてマネタイズのお話になります。
一般的なスマホゲームは課金要素をキャラクターに置きます。
もちろんオクトパストラベラーもその流れに沿っているわけですが、ソーシャル要素は無く、完全一人用のゲームです。
なので、キャラクターへの課金もゲーム中に他者と煽らせる仕組みではありません。
…とは言っても「結局ガチャじゃないか」というお話もあるので、その辺りは後述の賛否両論点を参照してください。
スイッチ版の不評な点の改善1:ストーリー性
スイッチ版の不評な点に「キャラクター同士の絡みがない、ストーリー性が薄い」という点がありました。
これはスイッチ版では各キャラクターにちなんだストーリーがあるためや、他のキャラクターを仲間にしなくてもクリアできるからこその弊害だと思います。
今作ではその点を上手く改善し、更にゲームとしての面白さとして上手に落とし込んでいるように感じました。
まず、今作では各キャラごとのストーリーはあるが、メインストーリーとは独立していて絡みはありません。
次に各キャラ同士の絡みもバッサリ無くしています。
これはスイッチ版も同様なのですが、スイッチ版は各メインストーリーにそのキャラが会話したりと絡んでいるために、なまじメインのキャラ同士の絡みがないことに不自然さや違和感がありました。
スマホ版はスイッチ版と比べてプレイヤーの固有キャラがメインストーリーと絡んで会話はしません(どのキャラクターでも対応できるようリアクションのみ)。
トラベラーストーリー(サブクエスト)でも同様にリアクションのみの応対で、いわばどのキャラクターでも破綻しない内容でありつつも、やり取りが成立しています(要はドラクエみたいに主人公は喋らないため)
。
この辺りのニュアンスはスイッチ版をプレイした人でないと分かりづらいと思いますが、要は上手く改善してスマホ版に落とし込んでいるのを感じました。
スイッチ版の不評な点の改善2:ストーリーのテンポや構成
私の以前の記事でスイッチ版でストーリーが中だるみがすると書きましたが、今回は良く改善されていると思いました。
ネタバレになるので詳細は書きませんが、まずはメイン3つの富・権力・名声の章の数です。
あと、ゲーム展開の基本構成は町→ダンジョン→ボスの繰り返しはスイッチ版同様ですが、スマホだからか余計にテンポが良くなっているような気がしました(気のせい?)。
スイッチ版の不評な点の改善3:キャラ特性によるストレスがなくなった
スイッチ版では使えるキャラによってスキルが違い、例えば盗賊のテリオンがいないと一部宝箱を開けられなかった、バトルでも魔法などでザコを一層できる・できないキャラへの偏りがありました。
また、酒場でないとパーティー編成はできないので、ダンジョンで取れない宝箱があった場合、テリオンがいないと再度来ないといけないのがストレス。
今作はどこでもパーティ編成でき、キャラ固有のフィールドスキルもないため、誰でも宝箱は開けられるし、町の人へのアイテムのねだりや戦闘、引き入れるも一律になっています。
これはよりストレスが無い良い変更になったように思います。
8にまつわるオクトパストラベラー
「オクトパストラベラー」のオクトパスはタコじゃありませんw
オクトパストラベラーのスペルはOCTOPATH。
ちなみにタコはoctopusで、英語本来のオクト(octo)は8。
8人の主人公というのが特徴のゲームなので、8人が歩く道、つまり8つの物語というのをタイトルとして表現しようと思って、「オクト・パス」=8つの道という形にしました。
出典:https://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/1128111.html
今作はマネタイズとしてキャラガチャ、そのためにキャラを多く登場させるために前衛・後衛合わせて8人になりましたが、そもそも「8人の主人公というのが特徴のゲームなので、8人が歩く道、つまり8つの物語」というオクトパストラベラーのコンセプトの8にちなんでいるのが上手いですね。
手応えのある難易度
中盤くらいまではボスもあまり強くなく、割とサクサクプレイできると思います。
今作から始めたプレイヤーは最初はバトルシステムを理解していないため、序盤はチュートリアル的な感じな難易度で、ボスはちょっと苦労するかもしれませんが、全体的に程良い難易度になっていると思います。
しかし、中盤からはボスが良い感じで強くなってやりごたえがありますねw
オクトパストラベラーのスイッチ版は特に裏ボスの強さが近年プレイしたRPGの中でもめちゃくちゃ強いと思うのですが(それまでの敵の強さと比べるとやり過ぎ感もw)、やはり手応えがあるボス戦は楽しく、パーティ編成や戦略、カスタマイズの楽しさが映えてきます。
今作は良い感じで中盤くらいから強めになっていると思います。
プレイヤーによってスキルやパーティ編成など中盤あたりから強さの過剰インフレも起きそうなので、それを見越したような強めのバランスを取っているのは良いですね。
まあ、自分は推奨レベルより10くらい低く進めているのですがw
スマホ化にあたってのUI
家庭用RPGのスマホ化にあたってUIが良くできていると思います。
戦闘時も8人になったり、ブースト使用時の段階のフリック、全交代・オールブースト、移動時のマップで指定ポイントをタップすると自動で歩いてくれるなど、元々の家庭用RPGをスマホならではに最適化されていると思います。
スマホ版による宣伝効果
スイッチ版は全世界で200万本も売れましたが、まだ人を選ぶゲームだったり、完全新作のために知名度が低いゲームに感じると思います。
そういった観点で、オクトパストラベラーのIPを今後も育てるためには「基本無料のスマホゲーム」というのはすごく宣伝効果があると思います。
実際、大陸の覇者のプレイヤー数(正確にはDL数)は1000万人超えたとのことですし、
ツイッターでは
オクトパストラベラー公式のフォロワー:3.5万人に対し、
スマホ版大陸の覇者のフォロワー:16万人
です。
まあ、スマホ版は事前登録やメンテなどの情報でフォロワーが多いのは当然なのですがw
大陸の覇者はスイッチ版の数年前の世界なので、世界やキャラクターがリンクしている部分があります。
スマホ版をきっかけにスイッチ版をプレイされたりと、オクトパストラベラー自体のIPの認知度が上がり、今後開発されている家庭用版への宣伝にもなっていると思うと、良い展開になっていると思います。
賛否両論点
ガチャ・課金要素について
前述しましたが、ゲーム内での他プレイヤーとの煽りがないのは良いと思います。
キャラによって強いキャラが欲しい・エピソードが見たいというのは課金すれば良いと思います。
しかしながら「結局はガチャという根本的な作り」自体は賛否両論点ですねw
私もソーシャルゲームの会社で働いたこともありますが、結局のところ商売なので、メーカー的な視点で見ると利益を上げないといけません。
まずスマホゲームとして出すという出発点があり、今のこのご時世にスマホゲームで基本無料・キャラガチャが構築されて競争されている世界の中で、マネタイズをガチャにするかどうかは非常に経営上難しい判断だと思います。
例えいくら開発チームがガチャを無くしたいと言っても、上の許可が得られなければいけませんし。
まあ…ここは致し方ないですし、オクトラシリーズの今後の展開のためと考えましょうw
そういった会社的な事情の想像力も働かせると、今作はいかにスイッチ版の良さをスマホ版に落とし込まれているかも感じます。
あと、おそらくスマホ版リリースの理由の一つにスイッチ版の資産流用もあるかと思います。
そうなると家庭用の続編はどうなるか気になりますが‥w
ちなみに私もハンイットさんで15000円くらい課金しましたが(スマホゲームでここまで課金したのは初めて)、まあ、大好きなゲームの一つなので、お布施として行った部分もあります。
ただ、家庭用ゲームでは1万円出せばお釣りもくるわけですが、スマホゲームはキャラクターのデータ1つで数千、数万円というのは価値が違いますよね…w
スイッチ版のキャラは8人いますが、単純計算で1人1万使った場合、8万円になるわけですし…w
シナリオがR15的
先行プレイ体験版にも書きましたが、ストーリーはR15くらいな内容ですね。
女性が体を売る娼婦、麻薬を始め、人が死ぬ描写など、スイッチ版よりもセンセーショナル、R15的な内容になっています。
まあ、この辺りはゲームでもリアルなグラフィックではなく、ドット絵やセリフで表現しているために生々しくは感じないのですが。
スイッチ版で「ストーリーは弱い・子供向け」とも言われていたため、今回はストーリー性に力を入れ、このように改善されたと思います。
ちなみにメインストーリーは話が暗いのですが、開発陣もそこは分かっていて、サブストーリーでは明るめにしていてバランスを取っているそうです。
個人的にスイッチ版をプレイした後だとストーリーが暗くてエグいという違和感があったのですが、前述した理由を考えると、やはりこれくらいしないといけないんだろうなぁ、と感じてしまいますw
まあ、結果として良いと思いますw
良くないところ
トラベラーストーリーが一部単調
いわゆる星3系のキャラに多いですが、女性キャラの旦那探し、一人前になるための魔物退治エピソードのパターンが多くて「またこのパターンか」とも感じました。
開発も大変かと思いますが、今後アップデートではあまりに同じパターンはちょっと勘弁してほしいと思いました。
一部ボイスの音声が大きすぎる
非常に細かい話ですが、戦闘中ダメージ受けるとキャラが悲鳴を上げます。
しかし一部、声がうるさすぎるキャラがいますねw
ちょっとボリューム調整してもらえると嬉しいです。
現状プレイしていて、不満点はこれくらいでしょうか。
総評・まとめ
現状、面白いです。
スマホ化されて内容も満足して楽しめています。
オクトパストラベラーをプレイしたことない方は、基本無料というハードルの低さもあるので是非プレイしてみてほしいと思います。
SFC時代のFFやロマサガあたりが好きな方には楽しめるゲームだと思います。
余談ですが、職業は8種で戦闘参加人数は8人ですよね。
なので、リリース時のキャラは64体というのは、例えば剣士8人パーティーなどできるようにしたんでしょうね。
剣士だけのパーティーだけで進める縛りプレイな楽しさもありそうです。
また今度感想も書いていきたいと思います。
良かったらこちらの記事もどうぞ。
【オクトラBBB】「OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond」コンサート(ライブ)の感想。ひとえに良かった!