東京から地方へ移住した8つの理由

2020年1月13日

長年の東京生活から新潟に移住しました。

元々新潟は地元で、この数年U・Jターンするか検討していました。
国が移住支援金制度を行っていて、それも踏まえ、新潟県内でも幾つか候補があったのですが、結果として地元の市に戻って生活を始めています。

このご時世、東京への移住率が高くなっている中で、何故敢えて東京から新潟の地方へ移住(Uターン)をしたか書いてみたいと思います。

基本的に私の独白ですが、もし今現在都会に住んでいて、地方にU、Iターンを考えている人の参考になればと思います。
 

①インターネットの普及

これが一番の理由になります。

たまたま私のデザイナーという職種柄、今の時代場所を選ばずリモート・在宅で仕事をできるようになったからです。

以下、7つの理由も書いていますが、もしこの在宅作業がなかったら新潟に戻っていなかったと思います。

やはりこれまで培ったスキルや経験を活かしたいですし、収入にも影響が出ます。
更に地方ではお店の接客や飲食店、工場や土方などの仕事が多いのが実状で、私のデザイン系職種で普通に就職するとなると、県内でも新潟市などある程度の都市部に場所が制限されてしまいます。
また、別職種となると折角のこれまで培ったスキルや経験を捨てることになり、それにもはやおっさんになっている私の年齢的に今からゼロスタートは厳しい
ところです。

そこで在宅・リモート作業なら、と考えたわけです。
そもそも東京でもこの1年はそのような働き方をしており、ふと思ったのが別に東京である必要ないなぁとも思ったりしていましたw

東京で普通に働くより報酬は少なくなりましたが、地方で暮らす分には生活費も安く済む分もありますし、私は東京でのせわしない生き方をするより、多少収入が減ってでも精神的にゆとりのある生活がしたいと思いました。

生活するためにはお金が必要なわけですが、パソコンを使う仕事の方ならばリモート・在宅という手段も取れるかもしれないですね。
更に私は東京在住時からフリーランスのデザイナーとして活動していますが、会社勤めではないので、よりフレキシブルに在宅業務を行いやすかったこともあります。
 

②スマホの普及

インターネットの普及は私にとって恩恵がありましたが、反面スマホの普及は一長一短でした。

もうなんだかんだで東京にも何十年も住んでましたが最近疲れましたね^^;
年もあるかもしれませんが、スマホが普及してから特に感じています。

例えば歩きスマホでしょうか。
ただ道を歩いているだけだったり、通勤の場合など邪魔や危険を感じてストレスを感じるようになったんですよね。

この辺りは私がスマホ関係の仕事の経験もあり、そのサービスのシステムが分かるだけに余計に感じる部分もあると思います(後述)。

道具は使うものであって使われるものではないと思っています。

あるスマホ関係の職場の男性社員が小トイレで用を足しながらもう片方の手でスマホをいじっている人を見たときはさすがに時代を感じてしまいました…。
衛生面も汚いですしw

まあ、ある意味、他人がスマホ依存・中毒になっても本人は好きでやっていることだし、誰にも迷惑をかけていなければ良いのですが、歩きスマホはさすがに他人に迷惑がかかるのでストレスでした。
駅で歩きスマホをしていた男性が白い杖を持った視覚障害者にぶつかって謝りもしない光景を見たときは恐ろしい時代になったと感じましたね…。

ちなみに地方は車社会なので歩きスマホとの遭遇率が減ってストレスが減りました。
新潟駅周辺では歩いている人もいますが、東京と比べて人口が少ないこともあって歩きスマホは少なく感じられました。
…それでもやっぱりいるんですけどねw
 

③SNSの普及

インターネットやスマホが普及して時代が変わりましたが、同時にSNSも発達し、他人と比べる「相対的な幸せ」というのが重視される時代になったように感じます。

例えば「こんなに稼いでる」「こんな良いものを買った」など、自分の自慢や見栄を誇示して優位に立ちたい人や、リプライでわざわざ他人にマウントを取りに行く人など多く見られるようになりました。
いいねやRT、フォロワー数、インスタ映えを誇示するのもそうですね。
最近ではタワマンに住んでるのが成功者のステータスのようなわざわざそれを自慢や誇示する人も見られます。

いわば、金、地位、名誉などといった俗欲です。

お金以外でもデータとして数値で可視化される時代になり、相対的な比較が強くなったように思います。
人間は他人より優位に立ちたい、自慢したいという欲がありますからね…。

この辺りは、まあ私がスマホゲームの仕事もしていたこともあったので、そのシステムが分かる部分もあるのですが、簡単に言うと「煽りのシステム」なんだと思います。
ゲームやSNSなどではランキングや数字で人を競争させて煽らせることでメーカーは利益を得る仕組みだからです。

しかし、本来幸せは自分自身が感じる絶対的なものであって、他人と比べる相対的なものではないと思うのです。

ともあれ、こういったSNSの発達もあり、テレビなどの有名・芸能人ではない我々一般人も可視化されるようになったことで、より他人との優劣が見えやすくなったと思います。
 

清貧という言葉をご存じでしょうか。
私は20年前程にこの言葉を聞いて良い言葉だなと感じました。

それからすっかり私は清貧という言葉を忘れていたのですが、最近改めて大事な言葉であると痛感しています。

私も東京に来たからにはお金も稼ぎたいし、成功したいという気持ちもあったり、東京でもヒット作を出したスマホゲーム会社や六本木の某ビルでも働いたときもありましたが、色々と本も読んだり、上がり下がり、紆余曲折を経る中で、やはり幸せは相対的なものではなく、見栄や自慢は意味がないと改めて痛感しました。

ちなみに、ある本では、いくら沢山お金を稼いだとしても人間悩みは尽きないもので、いくら稼ごうが稼がなくても結局変わらないというものです。
また、「収入1000万」を煽るメディアもあったり、誰しも憧れる部分もありますが、収入1000万円超えると結構税金取られるらしいですね…^^;

こういった清貧やお金のことを書くと「それは稼げない人間の嫉妬や綺麗事だ」と言う人もいるかもしれませんが、人の価値観はそれぞれですし、そのような方はご自身の中でご自由に思っていただけたらと思います。
見栄や他人を気にしてもしょうがないですからね。
 

④夢や成功のための騙し合い

東京は夢や成功を求めて人が沢山集まる場所です。

ただし、そこには色んな競争や闇もありますが、私はそんな部分に疲れてしまったところがあります。

これまで遭遇した人でも自分の成功のために平気で他人を蹴落としたり、ただの駒のように利用、騙すような人にも遭遇したりしました。

今年、某お笑い興行の件でも契約書がなかった件でつっこまれて報道されていましたが、私も仕事上で契約書を交わそうとしない・作りたくないという会社の社長と遭遇しました。
契約書は仕事ではごく普通に当たり前のことですし、後々にトラブルになる可能性もあるので交わしてほしいと相談したら「冷たい対応になりますよ」と言われ、(契約書を作らないように)いわば目に見えないパワハラ、圧力をかけられ、結局泣き寝入りで我慢しました…。
他にも道理としておかしいことをされ、説明を求めると、その社長は電話で話をしたいと言ってきたのですが、私は証拠が残らないのが怖くてメッセージのやり取りにした程です。
結局私から契約解除させてもらいましたが…。

この辺りはどの仕事でも言えますが、立場の違いによる力の行使もありますね…。
特にフリーランス、個人事業主は立場が弱いので…。

ともあれ、いらすとやさんのイラストのように、表面上、いわばメディア上だったり最初は良い顔しつつも、実は裏では汚いことをしている人間がいるのが現実です。

まあ、色んな人がいますが、そういった部分でちょっと疲れましたね。
 

⑤人混みが好きじゃない

私は人混みが好きじゃなく、人が多いと疲れちゃうんですよね^^;

東京の魅力として様々なイベントがありますが、実際に行かずにネットで済ますこともあり、それならば東京に住んでいるメリットがあまりないと思いましたw
 

⑥スローライフな生き方

前項で人混みが好きじゃないと書きましたが、たまに地元や地方に旅行すると人の少なさ、自然の多さが良く感じました。
やはり都会でのコンクリートジャングルは人間にとって住み心地かどうなのかなと思います。

また、これまで書いた「東京は疲れる」「インターネットの発達」で影響を受けたのが「まだ東京で消耗してるの?」のキャッチコピーのイケダハヤトさんです。

私なりに東京での消耗する生活から地方に行き、時代の流れに乗ってインターネットを駆使して生活するというのが私なりの今の時代の幸せの一つと感じたのです。
 

⑦家族

私の幸せは家族と改めて感じました。

私は良くも悪くも独身です。
(もし東京で結婚して家庭を築いていれば東京で住んでいた可能性がありますが…w)

独り身の良い点は自分の好きなようにフレキシブルに動けることで、これまで自分の好きなように生きてきましたし、そこで今回Uターンという選択肢が取れたことです。

私も自身のエゴで上京して生活していたのですが、親や家族と会うのは年に1、2回くらいの頻度でした。
振り返ると親孝行というより、親に迷惑かけたなぁと思うことが多かったり、もしそのまま東京に住んでいると親と会えるのは人生もはや数えられる数だけです。

そこで自分にできる一番の親孝行はなんだろうと思うと、親のすぐ側に一緒に居ることだと思いました。

ちなみに親孝行でお金だったり何か買ってあげることなどできますが、やはり親の側にいることが一番の親孝行だと思いますし、親もそう感じているようです。
まあ、孫の顔を見せるという親孝行もありますが、そこは現状自分でできる範囲としてですねw
 

⑧南海トラフ巨大地震、首都直下地震

先日NHKでも首都直下地震を想定した特集番組がありました。
南海トラフ巨大地震、首都直下地震はこの30年内で70%の確率で起きると言われています。

東日本大震災があり、それ以降に起きている地震の震源が徐々に東京寄りに南下しているように見えますし、台風などの自然災害も多くなっている気がします。

東日本大震災ももはや関東民にとっては風化されている印象がありますが、こういった災害は忘れたことにやってくると思いますし、ITや文明の発達や利便性による人間のエゴや奢りが出てきていて、そろそろ天罰が下るのではないか…と感じている今日この頃なのです。

この辺りは私が子供の頃からゴジラ映画が好きなのでそう強く思う部分があるかもしれませんね。
ちなみに当ブログで全てのゴジラ映画のレビュー・感想も書いているほど大好きなんです。

まあ、都心で地震や災害が起きようとも、自分の好きなよう・後悔がないように生きて死ぬのも一つの生き方でしょうけど、私はもしこのまま東京に居続けて、新潟にいる家族よりも先に死んでしまい、家族が悲しむようなことはしたくないと思ったわけです。

現状、東京への移住率が高くなっていて一極集中が進んでいるからこそ恐ろしさを感じています。
 

総評・まとめ

以上、私が地方へUターンした理由になります。

Uターンも散々悩みましたが、結果今のところ満足しています。

近年、不景気や少子化など色々問題があり、国民の労働や生活の不満や悩みも増えているように感じますが、

・まず死んでしまったら何もならない

・相対的な幸せはストレスを生むだけで絶対的な幸せに価値がある

・時代に合わせた生き方

が肝要なのかなぁと個人的に感じているところです。
 

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雑記

Posted by オグヘイ