シン・ゴジラを見てからのゴジラシリーズ感想。
「ゴジラVSメカゴジラ」。1993年12月公開。
個人的評価:80点
前記事「VSモスラ」からの続きです。
今回は画像が多めなので、ページが重かったらすみません。
平成シリーズはリアルタイムで見ていて、その後も何回か見ていました。でもこの作品、改めて見直したら以前より面白く感じました。
予告
良かったところ・見どころ
●今作は「命」がテーマ。ベビーゴジラが登場
今作ではベビーゴジラが登場します。ベビーゴジラ(以下ベビー)はゴジラザウルスの幼体です。それがまた可愛いのなんのって…。動物好きならたまりません。ちなみに最近自分はネコ飼いたいなぁと思ってるので余計そう思いますねw
前作VSモスラが女性向けならば、今作はメカゴジラやバトルシーンが男の子向けな印象ですが、ベビーの登場によって女性でも楽しめるかと思います。
そして今作ではベビーによってゴジラへの見方がこれまでと変わる作品ですね。
ゴジラにとって同族であるベビーと一緒に生きたいのは生物として当然であり、それは我々人間も人間同士で共存共栄、家族や友人、恋人と一緒にいたいのと同じことです。
しかし人間が環境破壊をしながら繁栄してる中、ゴジラも生きることさえ難しく、日本に来ただけで邪魔者扱いで駆除、攻撃される扱いです。
作中でも言っていますが、生まれる時代が違えば彼らは幸せだったのかもしれません。なお、VSキングギドラでも米兵からの攻撃で「(ゴジラザウルスも)このまま死んでいたほうが幸せだったかもしれない」というセリフがありますが、人間の核によって生み出されたゴジラ、やはりゴジラは初代からのテーマでもある「人間の業」なんでしょうね。
▲ベビーを見失ったのですごすご帰るゴジラさん。
ベビーを見失った後、その後大した破壊シーンも描かれないのは、今作のゴジラは破壊したくて日本に来てるわけじゃなく「ただベビーと一緒にいたいだけ」と感じられて可哀相に見えました。ただ同族、仲間と一緒にいたいだけ、我々人間と同じく一つの生命、生き物として生きているだけなんだと感じます。
ベビーがペットのように可愛いらしい様子や一つの生命として見ると、同様にゴジラにも愛情が沸くのは不思議ではないのかもしれません。特に作中での三枝未希のゴジラへの意識が変わるのも分かります。
▲ラストベビーとの別れのシーン。
昔はそうでもなかったのですが、今は年のせいもあってか別れのシーンもうるっと来ちゃいますねw
▲ラスト、ゴジラとメカゴジラの勝敗の差。
どんなに機械が発達しても、命に勝るものはないと分かります。2016年、これからはAIの時代と言われますが果たして…。
●メカゴジラがカッコイイ
冒頭のメカゴジラ登場シーンがカッコイイ。
▲重厚なメインテーマと共にタイトルロゴとメカゴジラが現れる。めちゃくちゃカッコイイ。
このときの曲はそう、シン・ゴジラでゴジラ初見の方、シン・ゴジラのエンドロールの締めの曲です! 演奏はなんとピアノを打楽器のように叩いているとのことでした。
▲メカゴジラ出撃シーン。ロボット・メカ好きならたまりません。男の子大歓喜。
●メカゴジラが超強い
機体性能はもちろん、Gフォースのシミュレーション通りの作戦展開。ゴジラを超圧倒します。
▲まずは口からのメガ・バスター。
▲お次は目からのレーザーキャノン。
▲ゴジラが口から熱線を出すが、全身のダイヤモンド・コーティングによってそれを吸収。
▲そしてそれを収束・増幅してプラズマ・グレネイド発射!
▲ゴジラを一撃でダウンさせます。めちゃくちゃ強い!
その後、ゴジラはダウンしながらも再度熱線を出すけど、またも吸収され、プラズマ・グレネイドの餌食。ゴジラをふっとばします。強すぎw
▲そしてパラライズ・ミサイルでゴジラを麻痺させます。
▲ショックアンカーで更に追撃麻痺。ゴジラは泡まで吹いてしまいます。完璧。
とここまではシミュレーション通りで良かったのですが…。
●だけどやっぱりゴジラは強かった
▲アンカーを逆伝導で体内放射。メカゴジラをショートさせます。
操作が効かなくなったメカゴジラは直立不動で動けず…。
▲ゴジラに倒されます。あちゃー。
●ラストバトルが見応えアリ
▲ゴジラの腰にある「第二の脳」。弱点です。
▲それをGクラッシャーで破壊! さすがのゴジラも死ぬ直前に…。
▲ところが、瀕死のファイヤーラドンが命と引き換えにゴジラにエネルギーを分け与えます。
▲なんと第二の脳が復活し、蘇るゴジラ。しかもこれまでの青白い色ではなく赤く光り出します。
▲そして赤い熱線を吐きます。アニメなどでお決まりの光線技の応酬! 見応えアリです!
しかしパワーアップしたゴジラを止められる者はいない。赤い熱線をメカゴジラに何度もくらわせ、ゴジラ大勝利。
…でも、ラドンいなかったらメカゴジラの勝ちだったんだよなぁ。そう思うと平成メカゴジラは強い。
●三枝未希のゴジラへの意識の変化
▲ベビーを見てゴジラへの意識が変わり始めます。
▲Gクラッシャーで止めを刺すにも躊躇。とは言え、上官命令なので仕方なく任務を遂行します。
▲その後、ゴジラが復活した際に「ゴジラの第二の脳が復活する!」嬉しそうにと言うんですよねw
●キャスティング
▲「キミがGフォース? なんだか頼りなさそうだねぇ?」
主人公役の高嶋政宏さんとこれまでシリーズに出演していた高島忠夫さん、親子が相対する図w セリフが面白いw
▲中尾彬さん。「見たか! メカゴジラの力を! お前の熱線を幾倍にも増幅して打ち返すことができるんだ!」
…あれ、VSビオランテのスーパーX2のファイアミラーはゴジラの熱線を1万倍にして反射だったんですがw
▲中央の女性、中山忍さんだったんですね。今さら気付いたw 後にガメラシリーズでレギュラーになるという。
それにしても佐野量子さん然り、美人ばかりだなぁw
▲中央の女の子、やたら目立つなぁという感じでしたが、なんと「ひとりでできるもん!」の初代舞ちゃん役の子、平田実音さんでした。
…ですが、今年2016年に亡くなってしまったそうです。お悔やみを申し上げます。
※他にもシリーズで出演して、現在亡くなってしまっている方もいらっしゃいますが、記事を書いている今年のことということで記載させていただきました。
▲三枝未希役の小高恵美さんもやっぱり可愛い。
●ラドンの強さが分かりやすい
そもそもラドンが登場するだけでも往年のファンは嬉しいでしょうね。
▲体当たりだけでもゴジラを吹っ飛ばします。強さを感じました。
▲その後、ファイヤーラドンに進化。熱線まで出すようになります。光線技のオンパレードだ!w
その他気になったところなど小ネタ
●Gフォースロゴがカッコイイ
Gフォースというネーミングもカッコイイです。ちなみにU.N.G.C.CとはUnited Nations Godziila Countermeasure Centerだそうです。
●メカゴジラの設計技術
▲メカキングギドラの23世紀技術を応用。
●鳴き声いる?w
ちなみに対メカゴジラ戦は肉弾戦がありません。それは初代メカゴジラからの光線の強さを見せるためや川北演出、メカ感を出すためなんでしょうね。肉弾戦でスムーズに手足が動いたらメカっぽく見えなくなっちゃいますからね。
●飛ぶ原理が不明w
無理でしょw
●当時のCG
▲ガルーダのシミュレーション戦闘時の映像。
なお、同年洋画のジュラシックパークが上映。恐竜のリアルなCGが話題で大ヒット。
ゲームでは3DCGを使用したバーチャファイターがゲームセンターデビュー。家庭用では同じく3DCGのスターフォックス登場。そしてまさにスーパーファミコン全盛期、ロマンシングサ・ガ2、聖剣伝説2、スーパーストリートファイター2など発売されていた年でした。
●ラスト、ゴジラから逃げ出すベビー
▲怖くて逃げ出すところは可愛くも笑っちゃいますw
総評・まとめ
改めて見直したら面白かったです。オススメです。
ゴジラが赤い熱線を吐くきっかけ、メカゴジラの強さとカッコ良さ、BGM、そしてベビーの可愛らしさは必見です。
特にベビーの登場は平成シリーズラストのデストロイアまでに繋がっています。なので次作スペースゴジラ、デストロイアと続けて見るのをオススメです。